この記事では、MSFSやXPlane、P3Dなどのフライトシミュレーションゲームでフライトプランの作成するときにおすすめの「simBrief(シムブリーフ)」について使い方を詳しく解説しています。
このツールを使えば、空港を選ぶだけで自動的に理想的なフライトプランをWeb上で作成してくれるんです。
SimBriefの登録方法からフライトプランの作成手順まで詳しく解説していますよ。
リアルなフライトの雰囲気を楽しみたいけど、実際のフライトプランを考えるのはちょっと面倒くさいなと感じている方におすすめです。
ぜひ最後までご覧ください。
SimBriefとは?
SimBriefは、フライトシミュレーションプレイヤーなどが使用する、フライトプランニングや航空機性能計算のためのオンラインツールです。
SimBriefを使用すると、ユーザーは航空機の性能データや航空会社の航路、気象情報などを入力して、リアルなフライトプランを作成することができます。
簡単なものでよければ、出発空港と到着空港さえ入力すると自動でフライトプランを作ってくれるので、初心者の方にもぜひ試してみたいツールですよ。
SimBriefは以下のリンクからアクセスできます。
SimBriefに登録
まずはSimBriefを使うために、アカウントの作成をしていきましょう。
「Create one」を選択
初めてsimbriefを使う方は、「Sign in」ではなく「Create one」の方をクリックしましょう。
メールアドレスなど自分の情報を入力
ここで、メールアドレスなどの自分の情報を登録してください。
メールアドレス以外にも、GoogleやApple、Microsoftでアカウント作成することも可能です。
メールアドレスよりも素早くアカウントを作成できますよ。
無料プランを選択する
アカウント作成をしようとすると、simbriefの広告で有料プランにしないかと聞かれます。
基本的には無料プランで全く問題ありませんので、下の方にスクロールし、「No thanks, take me back to SimBrief」をクリックしましょう。
これで有料プランを選択することなく、無料でsimbriefを始められますよ。
simbriefを運営しているナビグラフ社ではフライトシムをさらに楽しみたいユーザ向けに、最新の全世界の空港や空路の情報を提供しています。
この情報を取得したい方は有料プランに加入してみましょう。
※基本的には無料プランでOK。
サインインしなおす
アカウントが作成できたら、正常に完了しているかサインインし直してみましょう。
こちらからサインインの画面にアクセスし、作ったアカウントでログインしてみましょう。
ログインしてこのような画面が出てきたらOKです。
アカウント作成が無事に終わりました。
お疲れ様でした。
simbriefで新規フライトプランを作成
ここからは、いよいよsimbriefで新しいフライトプランを作成していきますよ。
1. dispatchで新規フライトプランを作成
simbriefでフライトプランを作成するには、まずdispatchにアクセスしましょう。
dispatchは、simbriefのトップページから「dispatch」メニューをクリックしてもアクセスできますよ。
dispatchにアクセスすると、以下のような画面になります。
ちなみに昔は以下のような画面でした。
サイトがアップデートされて、デザインがおしゃれになりましたね。
画面中央にある「Create New Flight」をクリックします。
このような画面になります。
主にこの画面で出発空港と到着空港の指定、使用する航空機の選択をします。
右側にマップが表示されていますが、このマップは後で使いますのでまだ触らなくて大丈夫です。
2. 出発空港と到着空港を指定(必須)
今回は、皆様もよく飛ばれている、東京の羽田空港から大阪の伊丹空港までのフライトプランを作成してみたいと思います。
最新のsimbriefでは、ICAOコードで入力するのが非常に簡単になりました。
Flight Infoの「Depart」と「Arrive」の右側の虫眼鏡マークをクリックします。
Airport Serchが出てくるので、検索窓にtokyoなどと英語で空港名を入れると、東京の空港が一覧で表示されます。
今回は羽田空港から出発するので、Tokyo(Haneda)Intlを選択しましょう。
到着空港も同様に選択すると以下のようになります。
これで出発空港と到着空港を指定できました。
ちなみに、Alternateはダイバードする空港を指します。
出発空港と到着空港を選択すると、自動で埋まるので何も触らなくてOK。
航空機の運航において、当初の目的地以外の空港などに着陸することを指します。
ダイバージョン ・代替着陸・目的地外着陸・緊急着陸とも言います。
3. 航空機を選択(必須)
続いて、使用する予定の航空機を選択しましょう。
Aircraft InfoのAircraft Typeからプルダウンで航空機を選択しましょう。
今回は、flybywireさんが無料で配布しているA320の機体「A32NX」を使用します。
A32NXは、A320-251Nという機体でなので、上の画像のように選択しましょう。
A32NXの機体を使う方は、「Variant or Airframe」でflybywireを選択するようにしましょう。
昔はflybywireのサイトから機体データを紐付け…などという面倒な作業が必要でしたが、最近は何も設定しなくても、simbriegでA32NXバージョンを選択できるようになりました。
上の画像のように、デフォルトから「FlyByWire A32NX」のバージョンを選択してください。
4. 使用する滑走路を選択(必須)
続いて、羽田空港と伊丹空港で使用する滑走路(離陸滑走路と着陸滑走路)を選択します。
これも自動で選択されるため、基本的には触らなくていいのですが、自分好みにカスタマイズしたい方は、「Departure Runway」と「Arrival Runway」をプルダウンから選択し直してください。
今回はそのままの設定でいきます。
本当は風上に向かって離発着するのですがが、風向きはどんどん変わるので使う滑走路もそれに合わせてどんどん変わります。
そのため、慣れないうちはデフォルトの滑走路のままにしておいて、フライトシミュレーターの天候設定で風を無効にしておきましょう。
6. マップで航路を確認(必須)
ここまでできたら画面右側にあるマップに、自動で作成された航空路が表示されているはずです。
しっかりと、羽田空港(RJTT)から伊丹空港(RJOO)になっていますね。
※自動でダイバードする空港が中部国際空港(RJGG)が選択されています。
少し下にスクロールして、「Route」を確認してみましょう。
「Route」には、使用するウェイポイントが表示されています。
「このウェイポイントを通って、羽田空港から伊丹空港まで飛行するよー」的なことを言っていると思ってください。
ウェイポイントは、航空機が飛行する際に経由する、あらかじめ設定された地点や座標のことを指します。
航空機は、フライトプランに含まれるウェイポイントを順番に飛行することで、目的地まで辿り着きます。
航空管制や航法システムとの通信や連携にも使用され、航空機が空中で安全に移動するのに役立っているんです。
基本的にはデフォルトのルートで問題ありませんが、カスタマイズしたい方は「Find SID/STAR」から選択し直したり、自分で打ち込むこともできます。
これらは以下で詳しく解説しています。
7. フライトプランを出力(必須)
フライトプランができたら、そのプランを出力しましょう。
画面一番上のメニューから「Generate Flight」を選択してフライトプランを出力できます。
「Save Flight」でフライトプランを一時的に保存することも可能。
上のような表示になったらフライトプランの出力が完了しました。
フライトシミュレーターを立ち上げて、このチャートを見ながらFMS(Flight Management System)に情報を入力していきましょう。
FMSは「Flight Management System」の略で、航空機の飛行管理システムを指します。
航空機の飛行計画やナビゲーション、自動操縦、航空管制との通信などを統合的に管理するシステム。
FMSは、パイロットが飛行計画を作成し、航空機がその計画に基づいて自動的に飛行するのに役立ちます。
また、FMSは航空機の位置をGPSや慣性計測装置などを使用して正確に把握し、パイロットに適切な航路や高度の指示を提供します。
現代の自動操縦がベースとなっているフライトではなくてはならない存在ですね。
過去のフライトプランを編集し直したい場合は、以下のように左側のメニューから「Saved Flight」を選んで、過去に保存したプランを呼び出してください。
これで必須項目の設定が終了しました。
お疲れ様でした!
フライトプランの詳細なカスタマイズ方法(上級者向け)
ここからは、フライトに慣れてきた人向けに、詳細なフライトプランのカスタマイズ方法について解説します。
フライトナンバーの入力
まずは航空会社やフライトナンバーをカスタマイズしてみましょう。
「Airline」と「Flight Number」には航空会社と飛行機の便名をそれぞれ入力しましょう。
例えば「NH41」とかです。
NHはANAの航空コードです。
「flightradar24」という現在の飛行機の位置情報を提供しているサイトを見てみると、実際のフライトナンバーを確認できます。
この場合、「JL934」はJALの934便という意味ですね。
「NH185」はANAの185便となります。
燃料の設定
「Fuel Factor」は翻訳すると燃料係数で、通常と比べてどれくらいの燃料を使うか設定できます。
たとえば、SimBriefが計画している燃料よりも 5%多の燃料を消費する場合は、燃料係数を「P05」にしてください。
他にも、「Fuel Plannin」では、緊急用の予備燃料を設定したりと、追加の燃料をかなり細かくカスタマイズできますよ。
乗客の数・貨物の量・飛行高度を設定
「Passengers」と「Cargo」にはそれぞれ「乗客数」と「貨物の量」を設定しましょう。
もちろんこれらの数値を上げると機体が重くなるため、離陸に必要な速度が増加します。
慣れないうちはAUTOのままで大丈夫ですが、リアルさを求めたいなら80%くらいの乗客を乗せてあげましょう。
また、ここの項目では巡航高度も設定できます。
「Altitude」に「FL340」などと入力しましょう。
これは巡航高度がフライトレベル340(34,000フィート)であるという意味です。
さらに、「Zero Fuel Weight」と言って無燃料重量も設定可能です。
無燃料重量とは、離陸重量から搭載されている燃料の重量を差し引いたものを指し、零燃料重量とも呼ばれます。
つまり、全体の貨物の重さや乗客の体重などを設定できるんですね。
ルートをカスタマイズ
デフォルトのルートから変更したい場合は、「Suggested Routes」から他のルートプランを見てみましょう。
違うルートに変更すると、それに合わせて右側のマップのルートの線も変わっていくはずです。
自分の好きなルートを選択してください。
さらに細かく設定したい方は、マップ上のフィルターでウェイポイントを表示させて、5文字のウェイポイント名をメモしましょう。
そして、左側の「Route」の「Selected Route」のフィールドの中に、ウェイポイントの名前をタイピングします。
この時、ウェイポイントを記載する順番には気をつけましょう。
最後に、「Analyze Route」をクリックして、ルートが適切かどうかチェックしましょう。
SIDやSTARを変更する
「Find SID/STAR」から、SIDとSTARを選択することも可能です。
- SID(Standard Instrument Departure)は、航空機が空港から離陸してから巡航経路に到達するまでの航空路のことです。主に、空港からの出発時の標準的な航路(テンプレート的な感じ)を指します。
- STAR(Standard Terminal Arrival Route)は、SIDと逆で、到着時に航空機が空港に接近するための標準的な航路を指します。
つまり、離着陸に使う航空路のテンプレートと思っていただければ大丈夫です。
まとめ
いかがでしたか?
この記事では、MSFSやXPlane、P3Dなどのフライトシミュレーションゲームでフライトプランの作成するときにおすすめの「simBrief(シムブリーフ)」について使い方を詳しく解説しました。
フライトプランを立てたら、今度は航空機の起動をしていきましょう。
以下の記事では、A320のコールド&ダーク状態から機体の起動までを詳しく解説しています。
ぜひご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。